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Seafood Smart という消費者運動を展開しています。ニホンウナギの絶滅に続くのはマグロ! やっと水産庁も重い腰をあげ始めたようです!

(日経)クロマグロ5割削減の裏 科学的な将来予測あり 2014/3/11 2:03 親になる前の小型マグロを乱獲から守れ――。

水産庁は10日開いた太平洋広域漁業調整委員会で、体重30キログラム未満のクロマグロ未成魚の日本漁船による漁獲量を基準値の半分、年間約4000トンに削減する考えを正式に表明した。 前例のない大幅な漁獲枠削減の決め手となったのは、クロマグロ資源の科学的な将来予測だ。「過去最低水準近くまで減った親魚を増やすには、基準値(2002~04年平均の8015トン)を50%削減しなければならない」。水産庁や独立行政法人水産総合研究センターの遠洋部門、国際水産資源研究所はそう予測した。 この日、まき網漁業界の代表から「まき網漁業への影響は甚大だ。30%や40%減らした場合の予測値も示して説明してほしい」(福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長)という意見も出た。 しかし、水産庁の神谷崇・首席漁業調整官は近く公表される北太平洋のマグロ類資源の専門分析機関、国際科学委員会(ISC)の試算では「50%削減しなければ、太平洋クロマグロの親魚資源は過去最低水準(約1万9千トン)を下回る」と説明。大幅な漁獲枠の削減しか選択肢がないことを強調した。 資源が豊富だと信じられていた太平洋のクロマグロ資源も、ここ10年ほどは変調の兆しが出ていた。乱獲で地中海のクロマグロが減ったため、日本の大手資本が日本近海でのまき網漁船によるクロマグロ漁や養殖事業に次々と参入し、一本釣り漁業者らが大手資本による乱獲懸念を抱き、各地で紛争が生じていた。 2007年には水産庁がまき網業者は2キログラム未満の小さなクロマグロを獲らないよう行政指導を始め、漁場の縄張り争いの間に立つようになった。ただ、双方を説得する科学的なデータが十分にそろわず、零細業者と大手資本のあつれきは深刻になる一方だった。 日本水産の漁業子会社が水産庁の許可を待たずに日本海でマグロをとる大型まき網漁船の建造に着手したり、同じく同社の養殖子会社が鹿児島県の奄美大島で許可台数の倍近いマグロ養殖施設を保有したりした。他の魚種では考えられないほどに、零細漁業者や地元自治体の信頼を損なう事件が続いた。規制強化を進める水産庁と、規制強化前にクロマグロ漁獲の実績作りを狙う商社、食品会社などのイタチごっこが続いていた。  水産庁は2011年度からクロマグロの漁獲情報をすべての漁業者から集めるようにするなど、資源調査の体制を強化していた。今回の資源予測は、体制強化を通してまとめた本格的なデータを基になっている。漁業者は政治家との結びつきが強いが、科学者がまとめた数字は、政治力を使って変更させることはできない。  太平洋のクロマグロは日本の南の海で生まれ、遠くメキシコも沖まで回遊する場合もある。資源保護のためには毎年秋に開く国際会議で、韓国やメキシコの漁業者にも同調してもらう必要がある。  「腰を入れて取り組みますよ」。漁業関係者との話し合いを前に、本川一善・水産庁長官は、大幅な漁獲枠カットに粘り強く取り組んで行く決意を明らかにした。 (編集委員 樫原弘志)